フランス東部ブルゴーニュ地方のボージョレ地区でその年に収穫されたブドウから造られる新酒ワイン「ボージョレ・ヌーボー」の販売が、17日午前0時に解禁された。十勝管内の酒店などでも早速、店頭販売されているが、今年はユーロに対する円安やブドウの収量減などが影響し、例年よりも割高となっている。
ボージョレ・ヌーボーは毎年11月の第3木曜日が解禁日と定められている。40年ほど前から扱う帯広市内のワインプラザカワイ(西18南3)では約80本を販売。昨年の3分の1ほどの量で、川合宏良社長(79)は「円安やロシアを回避する輸送費の高騰、天候不順による収量減などが価格に反映している。今年の仕入れ値は昨年の売値より高い」と影響を語る。
種類は2000~4000円台の7種類とし、高価格帯の商品は入荷しなかった。川合社長は「年に一度の風物詩なので、フレッシュな口当たりを楽しんでほしい」と話していた。
市内の百貨店・藤丸地下1階の「酒華蔵」では、3000~6000円台の6種類約100本を用意。輸入ワイン担当の鈴木志織さん(44)は「価格は昨年より1割ほど高いが、予約は例年並みでリピーターが多い」としている。
十勝ワインの新酒も 需要見込み発売前倒し
ボージョレ・ヌーボーの解禁に合わせ、「十勝ワイン 新酒赤」も同日から販売が始まった。価格が安定した国産ワインの需要を見込み、今年は新酒の発売時期を例年よりも約2週間早めた。
十勝ワインは例年12月上旬に新酒「ヌーボ赤」を販売してきたが、今年はボージョレの価格高騰を受け、発売日を前倒しに。新酒の製造期間を短縮できるよう醸造過程を見直した。製造本数も昨年より1200本多い3600本に増やした。製造する池田町ブドウ・ブドウ酒研究所は「ボージョレの価格高騰もあって、十勝ワインで新酒を注文する新規顧客も出ている」とする。
町内のいけだワイン城で同日から新酒を並べているほか、道内スーパーや量販店などで販売している。新酒赤は1524円(720ミリリットル)。
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