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苫小牧民報

惜しむ声根強く 利用者急増 苫小牧市が廃止方針 モーラップ樽前荘

苫小牧市が、来年3月末で廃止する方針を打ち出している支笏湖畔の休憩・宿泊所「モーラップ樽前荘」=千歳市モラップ=。利用者数の減少や施設の老朽化などが理由で、パブリックコメント(意見公募)を経て、来年2月の市議会定例会に施設廃止の関連条例案を提出予定だが長年、道内外のライダーの絶大な支持を集めてきた施設だけに廃止を惜しむ声は根強く、今シーズンは利用者数が急増した。

市が廃止方針を示す樽前荘。今季営業の終了を前に片付けや清掃を手伝う利用客の姿も

 樽前荘は、市が観光振興や青少年の健全育成を目的に1952年に開設。10年前の年間利用者数は約1500人を数えたが、2018年度に1300人台を割り込み、コロナ流行に伴う相部屋中止で20年度は656人、21年度には387人まで減った。

 現在のログハウス風の建物は1999年の建築で老朽化が進んでおり、改築には多額の費用がかかる見通し。市はこうした事情から、9月に廃止方針を示したが21日~12月20日に実施するパブリックコメントの意見を踏まえ、最終判断をすることにしている。

 存続を求める声は、全国のライダーを中心に根強い。大手バイクメーカーに務める、熊本市の期間従業員吉田良一さん(57)は40年来の常連客。17歳で初めて訪れ、当時から管理人の吉川英二さん(71)や(吉川さんの)母親のヤノさん(故人)らに親身に接してもらったことは「大切な思い出」と言い、「なくなるのは本当に困る」と嘆く。

 15日で今季の営業を終えるため、吉田さんと一緒に片付けを手伝った兵庫県川西市の渡辺渡さん(61)も「(樽前荘は)ライダーの間では、快適なライダーハウスとして有名。大将(管理人の吉川さん)の人柄も良く、ここでたくさん仲間もできた。2004年から毎年来ていたので、廃止は非常に残念」と語る。

 市観光振興課によると、今年度の利用者数は相部屋中止が続く中、10月末時点で1023人と、前年度実績の2・6倍に上っている。

 吉川さんは「『最後だから何とか泊まれないか』と常連客からたくさんの電話が寄せられたが、満室で200件ほど断ることになって心苦しい」とため息。「全国の樽前荘ファンがきちんとお別れできるよう、何とかあと1年ぐらいは(廃止時期を)延ばしてもらえたらありがたいのだが」と複雑な心中を吐露した。

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