函館中央病院（本橋雅寿院長）は１１日、入院患者に面会するときの許可証を顔写真と体温が印刷されたシールタイプのものに一新した。顔認証と検温装置が一体となった機器が、シールを発行する仕組み。病院内の感染、セキュリティー対策向上につなげる。

　東京のコンピューター周辺機器販売、ダイワコンピューテック社製。導入は同病院が全国で初めて。

　これまで面会に訪れた人には「面会許可証」とだけ記されたシールを発行し、肩に貼ってもらっていた。新しいシステムでは感染対策としてシールに体温を記載。検温装置は非接触で、マスクをしていない場合は顔認証のセンサーが反応し「マスクをしてください」と音声が流れる。

　また、顔写真を付けることで不審者の来院を抑止する効果にも期待。シールの色は曜日ごとに変えるため、きちんと受け付けをしていない場合にはひと目でわかるという。

　機器は１階正面玄関横の総合案内に設置している。同病院は「検温やマスクをしていない人への声かけなど業務の省力化にもつながる。受け付けだけでなく、さまざま場面で活用できるのではないか」としている。

顔写真入りの面会許可証。後ろは顔認証と検温装置が一体となった機器