フルオーケストラ 音色優美に朝陽小児童魅了【釧路】
札幌交響楽団が26日、58人のフルオーケストラを率いて釧路市立朝陽小学校(松田芳臣校長)で演奏会を開いた。クラシックの名曲演奏をはじめ、楽器紹介、児童代表の指揮、質問コーナーと多彩な企画で児童たちを楽しませた。(石川直樹)
演奏会は、文化庁の「2022年度文化芸術による子供育成推進事業」として行われた。7月にはプレ公演として金管メンバー5人が訪れてワークショップを行い、5、6年生46人が参加していた。
この日は、有名なビゼー作曲「カルメン第一組曲」の迫力ある演奏でスタート。続いて、客演指揮と司会を務めた円光寺雅彦さんが、弦楽器、木管、金管、打楽器、ハープまで、全ての楽器の音色を聞かせ、どんな材料でできているかなどを解説した。
2曲目もクラシックの名曲、モーツァルト作曲「アイネクライネナハトムジーク」。優雅な音色が体育館を満たした。3曲目はチャイコフスキー作曲「白鳥の湖」から代表曲2曲を演奏。この後指揮者の仕事を説明しながら、ブラームス作曲「ハンガリー舞曲第五番」を題材に、3人の児童が指揮に挑戦。児童が振るタクトに合わせて演奏が始まると、その手の動き通りに演奏するオーケストラのパフォーマンスに体育館が沸いた。団員らは児童からの質問にも丁寧に答え、この日のためにオーケストラ用に編曲した同校校歌も演奏し感動が広がった。
最後は、第2のイギリス国歌とも呼ばれるエルガー作曲「威風堂々」。重厚なオーケストラの響きが体育館を包み、アンコールで演奏したオッフェンバッハ作曲「天国と地獄」では、児童から手拍子が起こりフィナーレを盛り上げた。指揮の円光寺さんは「オーケストラっていいなと思った人は演奏会に来てください。大人になって札幌交響楽団の演奏会に来た時は、学校で札響の演奏会聞いたよと教えてください」と呼び掛けていた。
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