ＡＮＡの二次交通案内システムを通じた函館タクシーの事前予約サービスをＰＲする古牧支店長（左）と岩塚社長

　全日空（ＡＮＡ）と函館タクシー（岩塚晃一社長）は２５日、ＡＮＡの二次交通案内システム「ＡＮＡ空港アクセスナビ」を使い、函館空港のＡＮＡ発着便とタクシー乗車をつなぐ予約サービスを開始した。事前予約で待ち時間なくタクシーに乗車でき、ＪＲ函館駅、湯の川温泉、五稜郭タワーなどの目的地まで定額運賃で利用可能。函館では初の取り組みで、２社が連携し、公共交通の利便性向上を図る。

　ＡＮＡでは航空券を予約できる同社のスマートフォンアプリやウェブサイト内で２０２０年３月末から空港アクセスナビを導入。同システムでは空港到着後の目的地を選択すると、交通手段や経路を案内。２５日からは交通手段として函館タクシーが選択でき、予約もウェブ上で可能となった。

　運賃は函館駅（３０４０円）、湯の川温泉（１３２０円）、五稜郭タワー（２６４０円）、金森赤レンガ倉庫（３３６０円）、津軽海峡フェリー函館ターミナル（４０００円）で渋滞があっても定額。各目的地の周辺でも降車できる。

　ＡＮＡの古牧海函館支店長は「函館は道内のほかの空港に比べ、市街地との距離が近い。運賃も定額なので初めて来函した方にも安心して使ってもらえるのでは」と話し、岩塚社長は「デジタルの活用でさらなる利用増加につながる」と期待する。

　また、ＡＮＡマイレージクラブ会員は同システムを通じた利用でタクシー運賃に応じたマイルを獲得できる。予約の締め切りは利用３日前の午後５時。

　今後に関し、古牧支店長は「地域公共交通との連携を進め、観光地とのタイアップなど新たな取り組みに発展させていきたい」と話している。