13日から始まる「夏の全国交通安全運動」を前に浦河警察署は11日、スピードスケート選手として北京五輪などに出場した浦河町教委社会教育課職員の小田卓朗さん（29）へ浦河警察署地域の「安心安全アドバイザー」の委嘱状を交付するとともに、小田さんをモデルに同署で作製の交通安全ポスターをお披露目した。

　元スピードスケート選手の小田さんは２０１８年の平昌五輪、22年北京同の２回五輪に出場。今回は小田さんの知名度や影響力を生かし、地域の安全安心を図るため、委嘱状交付に至った。任期は12日から来年３月31日まで。

　ポスターはＢ２判で２００枚作製。小田さんがスケート滑走している姿の写真を中央に「スピードダウンとシートベルト全席着用」、「五輪は加速！四輪（二輪）は減速！」の標語のほか、同署管内の浦河、様似、えりも町の３町、道警イメージキャラクター「ほくとくん」とともに小田さんをプリントし、交通安全の意識高揚を図る。浦河署管内公共施設などに13日から掲示される。

　この日浦河署で行われた交付式は、浅野浩嗣町教育長と浦河地区交通安全協会の松本正美連合会長が立ち会うなか、佃正広署長から小田さんへ委嘱状が手渡された。

　小田さんは「今までスピードを出す競技をしてきたが、これからはスピードを落とす啓発の役目を担うこととなった。町を含め、管内で交通安全運動に協力していきたい」と意欲を示し、佃署長は「夏の暑い時期になぜ冬のスポーツなのかというインパクトを与えて、まずはポスターを見てもらい、交通安全に気をつけてもらいたい」と話していた。

佃署長（右から２人目）からアドバイザー委嘱を受けた小田さん（同３人目）。ポスターを手にほくとくん