オリンピアンの陸上教室【浦河】
世界の第一線で活躍するアスリートなどがスポーツの魅力を伝える「2022スポーツ王国北海道」が2日、浦河町内で開催された。東京五輪女子100㍍ハードルの日本代表、寺田明日香さんとサラエボ五輪男子スピードスケート日本代表の鈴木靖さんを講師に、「スポーツチャレンジ教室~陸上教室」と「コーチ・ペアレンツ講習会」を行い、参加した約60人の親子連れがスポーツの楽しさを体感した。
道では、2018年~22年までの5年間を計画期間とする第2期北海道スポーツ推進計画を策定し、「北海道らしくスポーツを〝する〟〝みる〟〝ささえる〟」「東京2020オリパラの好機をつかみ、〝その先の、道へ。〟つなぐ」などとした4つの基本方針をもとに、スポーツ王国北海道の実現に向けさまざまな活動を通してスポーツ振興に取り組んでいる。
子どもたちに対しては、スポーツの楽しさを伝え興味関心や積極的な参加の機運醸成を図るとともに、指導者や保護者にスポーツの大切さの理解と子どもがスポーツに親しむ習慣を促進することを目的に、第一線で活躍するアスリートによるスポーツ教室を展開している。
この日は、道と浦河町が共催し、町総合グラウンドで陸上教室を実施したあと、町総合文化会館でコーチ・ペアレンツ講習会を開催した。
陸上教室には、町内の小学生40人が参加。講師の東京五輪女子100㍍ハードル日本代表で、前日本記録保持者の寺田明日香さんが子どもたちと一緒に全身を使ったジャンケンで体をほぐしながら、ギャロップやスキップなどで走る時の基本姿勢を身に付け、楽しく遊びながら〝かけっこ〟の基本を教えた。
最後に全員で寺田さんとのかけっこに挑戦。現役アスリートの走りを間近で体感した。
閉会式で寺田さんは「浦河の子どもたちに元気に走ってもらえてうれしかった。これからも楽しんでかけっこしてほしい」と呼び掛け、「次のパリオリンピックを目指して、みんなと一緒に頑張っていきたい」と笑顔で意気込みを語った。
町総合文化会館で開かれたコーチ・ペアレンツ講習会には、町内スポーツ少年団の指導者や保護者16人が参加した。
講師は陸上教室と同様にサラエボ五輪男子スピードスケート日本代表の鈴木靖さんと寺田さんが務め、鈴木さんは最初に北海道には五輪選手が約500人いて、そのうち冬は400人と9割がスピードスケートなどの冬季五輪で活躍する選手が多いと切り出した。また、北海道だけの団体「北海道オール・オリンピアンズ」(橋本聖子代表)が2012年4月に設立し、北海道におけるスポーツの振興に寄与していると報告した。
講演会では4~12歳のゴールデンエイジと呼ばれる年齢時に伸びる運動能力が大切で、小学1年~6年生が最も大事な時期と強調。子どもたちがいたずらを考えている時が一番脳神経を伝達できている時間。これをスポーツや勉強に利用していくことで脳を働かすことができる。
このあと、親が子どものスポーツに対する距離感や、「やりたいものをやらせてみること」、「サプリメントの使い方」などアドバイスを受けた。
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