鈴木直道北海道知事が26日、日高管内えりも町、様似町、浦河町、新ひだか町、新冠町、平取町を訪れ、地域づくりの実践者などと懇談する〝なおみちカフェ〟を実施した。鈴木知事は「地域の人々からの声を直接聞いて、しっかりと道政に生かしていきたい」と意欲を示した。

　なおみちカフェは、「地域がもっと輝く北海道」の実現に向け、鈴木知事が各地域を訪問し、地域づくり実践者や地域で活躍している人々との懇談を通して、創意工夫ある取り組みを聞き、その情報を広く発信していくもの。日高管内での実施は初めて。

　これまで、新型コロナウイルス感染症の影響により、積極的な地域訪問ができなかったが、コロナ禍も２年以上が経過し、病床使用率が減少傾向となってきたことから、感染対策を講じて、日高管内でのなおみちカフェを実施した。

　この日訪れたのは、えりも町のえりも漁業協同組合直売所、様似町のアポイ岳ジオパークビジターセンター、浦河町のうらかわ優駿ビレッジＡＥＲＵ、新ひだか町の静内高校、新冠町の田口農園、平取町の二風谷アイヌ文化博物館。鈴木知事は、それぞれの地域で、施設の視察を行ったほか、懇談では、地域が実践している取り組みや課題に耳を傾け、地域振興に意欲的に取り組んでいく意向を伝えた。

　鈴木知事は、日高管内でも大きな被害が発生した赤潮対策について「資源回復には時間がかかるが、国や地域と連携しながらしっかりとした対策に取り組んでいく」としたうえで「消費喚起にも力を注いでいきたい」と地域産業の支援に意欲を示した。また、日高管内で初となる〝なおみちカフェ〟の実施については、「コロナの影響でなかなか足を運べなかったが、ようやく日高へ来ることができた。地域に足を運んで、地域の声を聞くことを一番大切に考えている。これからも積極的に日高を訪れたい」と話していた。

えりも町の直売所を視察する鈴木知事