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函館新聞

函館産マイワシでアンチョビ開発 市民有志プロジェクト

ハコダテアンチョビプロジェクトのメンバー

 市民有志でつくる「ハコダテアンチョビプロジェクト」は、函館産マイワシを塩漬けにして加工した「アンチョビ」を開発した。市場で買い手がつかず、食習慣もないマイワシに官民一体で付加価値をつけ、汎用性の高い調味料として産業化を目指す。試作品を使ったパスタの試食会を開いたところ好評で、生産拡大への手応えを得た。

 函館近海では、マイワシの水揚げが増えているが、地元では食べる習慣がなく、市場に出荷しても買い手がつかないなど「有効活用が課題」(同プロジェクト)だった。昨年10月には、イベント「シエスタハコダテいわし祭り」(無印良品、シエスタハコダテ、Gスクエア主催)をシエスタで初めて開くなど、消費拡大策を模索してきた。

 今回は、市販のアンチョビに使うカタクチイワシではなく、通年で手に入るマイワシを使用。北斗市のレストラン「ポッケディッシュ」オーナーシェフの齊藤亘胤さん(46)が、南茅部産マイワシ100キロを昨年12月に仕込んだ。3カ月半じっくりと塩漬けし、良質なオイルに浸し仕上げた。齊藤さんは「マイワシはうま味や風味が強いのが利点。函館にはイカ塩辛の発酵技術があり、水産加工業者がノウハウを生かせる」と強調。プロジェクトメンバーで、木だる仕込みの塩辛を製造販売する小田島水産食品の小田島隆社長(70)は「いずれは木だるで仕込んでみたい」と意気込んでいる。

 18日にポッケディッシュで試食会があり、30人が参加。市漁協所属の漁師、熊木祥哲さん(41)は「イワシの風味がしっかり出ていておいしい。イワシなどの青魚は臭みの強い魚といわれるが、生臭さもなく、パスタに良く合う」と評価した。

 プロジェクト仕掛け人の岡本啓吾さん(36)=シエスタハコダテ統括責任者=は「新しい道南の産業をつくりたい」と意欲を見せ、函館・近郊の水産会社が製造方法を共有し、マイワシを使ったアンチョビを仕込み、10月以降、無印良品シエスタハコダテでお披露目&試食会を開く考えを示した。齊藤さんが開発したアンチョビは24日午前11時から、シエスタで販売する。1瓶1000円で、50瓶限定(1人1瓶)。同10時半から整理券を配る。

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