同行援護など視覚障害者の生活支援を行う事業所の関係者らでつくる「函館視覚障害者ヘルパー事業所連絡協議会」が９日、市総合福祉センターで発足した。事業所間の連携構築が目的で、今後、定期的に会合を開き、当事者支援の在り方など情報交換する。

　函館視覚障害者福祉協議会（函視協）の島信一朗理事長が事業所に呼び掛け、管理者や支援に当たる職員ら１５人が出席した。冒頭、島理事長が設立の趣旨を説明した後、フリートークへと移り、日常の当事者支援で苦慮していることや悩みを共有。制度の規制があって利用者が求めているサービスを提供できない事例や、利用者との意思疎通が不十分で誤解、トラブルが生じたエピソードなどを話した。

　島理事長は視覚障害者の立場から「利用者のルーチンやこだわりがあるので、その人の生き方を尊重しながらコミュニケーションを図ってほしい」とアドバイスした。

　出席者も「これまで事業者同士が交流する機会がなく、有意義だった」と協議会の発足に賛同。今後２カ月ごとに会合を開くことで申し合わせた。代表や役員を設けず、函視協が事務局を担当する。

　島理事長は「この機会に支援者同士で連絡を取り合って互いに協力関係を築いてほしい。サービスの質の向上につながることを期待したい」と話した。

事業所の関係者が集まって意見交換した会合