編布という手法でコースターを作る参加者たち

入江貝塚についての解説を聴く参加者たち

　北海道胆振総合振興局主催の「いぶり縄文遺跡見学ツアー」が２３日に行われた。参加者たちは、北黄金貝塚（伊達市北黄金町）、入江・高砂貝塚（洞爺湖町高砂町）を見学するなどし、縄文文化に触れた。

　今年７月に世界文化遺産に登録された縄文遺跡を知ってもらおうと、管内在住者を対象に企画した。４０人が参加した。

　うち入江・高砂貝塚では２グループに分かれ、入江高砂貝塚館と貝塚見学、コースター制作を交互に体験。学芸員案内を受け、出土したイルカの骨やホタテの貝殻、人骨模型などを見て回った。

　室蘭市寿町の岩内洋さん（７０）は「縄文貝塚の存在は知っていたが重要性を今まで知らずにいた。とても勉強になった。まさか近くの遺跡がこんなに貴重だったとは」と驚いていた。

　制作体験では、当時の編み方を再現。横糸に荒縄、縦糸に毛糸を使用し、編（あん）布（ぎん）と呼ばれる手法で木枠にくくりつけて編み込み、一辺約１０センチの四角いコースターに仕上げた。

　苫小牧市から母と妹の３人で参加した中田有咲さん（１０）は「難しいところもあったけど、楽しかった。家でも木の枠を作ってやってみたい」と話していた。

　振興局は参加者アンケートを実施し、今後の観光施策に生かす予定という。