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苫小牧民報

地域の魅力発見 2中学校 ふるさと教育発表 厚真

厚真町の2中学校の3年生が、ふるさと教育の一環で町内での取材などを通じてまとめた内容、成果を発表した。それぞれが感じた事業者のこだわりや思い、地域の魅力などを報告したほか、今後のまちづくりについて意見を述べた。

宮坂町長(右)を招いて厚真の未来について語り合った厚南中の生徒

 厚南中学校(石田憲一校長)では25日、宮坂尚市朗町長らを招いて、厚真の未来や課題について語る座談会を開催。3年生が今秋から事業者を訪問し、聞き取りしてきた内容を発表したほか、町の発展に向けて提言を行った。

 生徒たちは「米やハスカップなどの特産品がある」「人が優しい」と地域の魅力を語る一方で、田舎の「不便さ」を指摘。ただ、町外から移住し、「新たなものに挑戦している人が増えている」と話した。

 宮坂町長は、地域おこし協力隊をはじめとする移住者の定着率が全国的にも高く、町内で起業する人が増えていることを紹介。「このまちを拠点に夢見たことを実現してくれることが最高。不便と思うところを自分たちの手で事業化するなど、改善していくことも一つの目標にしてもらえたら」と期待を寄せた。

 濱島悠希さん(15)は「生徒側で不便だと決め付けている部分を、(移住者には)『そこがいい』『魅力を感じる』という人がいることが分かった。『都会にはない厚真らしさがそこにある』という言葉が印象に残った」と振り返り、「提言するだけではなく、生活の中で何ができるか、まずは自分が地域について知ることからやっていきたい」と話していた。

×   ×

 厚真中学校(阿部隆之校長)では26日、ふるさと教育の一環「Atsuma Pride Project(厚真プライドプロジェクト)」の成果を発表した。農家や精肉店など町内3事業所を取材して聞き取った生産者の思いを紹介しながら、地元の魅力をアピールした。

 同校では、ハスカップ農家や米農家、精肉店を訪れ、インタビューした内容をインターネット交流サイト(SNS)のフェイスブックで発信。さらに発表では、米農家の苦労やこだわり、後継者不足といわれる中で続けられる理由などを深堀りした。

 このほか、地元特産品となった「あづま成吉思汗」や、栽培面積日本一と言われる厚真産ハスカップの歴史や裏話などを先人の努力にも触れながら紹介。「今ある厚真をつないでいくのが私たちの役目」と中学生の目線で話した。

 小山凛久さん(14)は「自分たちが誇れる厚真を世界に発信する集大成になった。高校、大学、社会人で町を離れ、帰って来ても『ここにいてよかった』と思えるまちになってほしい」と願った。

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