考案したヴィーガンカレーを試食する学生

　函館大学の学生がヴィーガン（動物性食品を食べない完全菜食主義者）に対応したカレーライスを考案し、海鮮居酒屋「魚まさ」（本町）が宅配メニューとしての販売を検討している。

　１年生対象の商業実習ゼミ（藤原凛准教授）の受講学生が取り組んでおり、今年度は魚まさのほか、麹料理研究家で、ヴィーガン対応の飲食店を経営する後藤るみ子さんをアドバイザーに招き、ヴィーガンメニューの商品化を目指してきた。

　学生たちは野菜中心のカレーを健康食として着目し、朝食のメニューとしての売り込みを提起。ひき肉の代わりに大豆ミートを使った「キーマカレー」、根菜など１０種類の野菜をトッピングする「野菜カレー」、レッドビーツを使った「レッドカレー」の３種類を考案した。

　このほど同居酒屋で試食会を開き、受講学生ら１５人や魚まさの社員らが参加した。「肉がなくても食べごたえがある」「飲んだ翌日の体調を整えるリセットカレーとして売っても面白い」など感想が聞かれ、高野拓哉専務は「マーケットに乗る可能性があると感じた。函館らしいヴィーガンのものを開発できたら」と期待。高野信子社長も「どういう人に食べてもらいたいか、話題づくりも含めしっかり戦略を練って商品化につなげたい」と話した。

　今後学生たちは商品のロゴやＳＮＳを活用した宣伝戦略を検討する。ゼミ長の我満奈々美さん（１９）は「企画したことが商品化されたらうれしい。宅配の利用が増え、利益につながってほしい」と話している。